【第10回 ふるさと納税の「企業版」って何?】2016年10月03日
【登場人物】
黒田 健 …黒田工業㈱の社長。創業30年。建設業を営むベテラン社長。
白山 ひかる…白山運輸㈱の若手社長。創業3年目。運輸業を営む。
桃井 さくら…商工会議所の若手経営指導員
ふるさと納税で届いたクーポン券で旅行に行ってきた健さんに、さくらさんが今年度から始まった「企業版ふるさと納税」について説明します。
○黒田社長
はいこれ、2人へのお土産!
○桃井指導員
ありがとうございます。箱根に行ってきたんですか?
○黒田社長
そう、箱根町にふるさと納税して、届いたクーポン券で一泊旅行に行ってきたんだよ。
○白山社長
さすが健さん、ところでふるさと納税はいくらまでならお得なんですか?
○桃井指導員
ひかるさん、去年の収入を入れると、おおよその控除限度額がわかるサイトがありますよ!
○桃井指導員
ところで、「企業版ふるさと納税」が新しく創設されたのはご存知ですか?
○黒田社長
どういう内容なんだい?
○桃井指導員
簡単にお話ししますと、市町村が地域再生のために取り組む新たな事業に対して、民間がお金を出して応援しようというものです。
○黒田社長
つまり、企業からしたら寄付したお金の使い途を指定できるってことだね。
○白山社長
へ~、でも何でそれがふるさと納税になるんですか?
○桃井指導員
この制度による寄付した場合は、通常の寄付より企業が支払う法人税等を多く値引くから、ふるさとに納税しているのと同じということで名付けたのでしょうね。
○白山社長
それじゃ個人のふるさと納税とはだいぶ違いますね、特産品があるわけじゃないんだし・・。
○桃井指導員
はい、例えば100万円を寄付すると、支払う法人税等から60万円が控除されることになるそうですよ。
○黒田社長
つまり、うちの会社がある町に100万円寄付しても、実質負担は40万円で済むということだね。
○白山社長
健さん、僕には何だか難しい。
○桃井指導員
会社が支払う税金は、社員の皆様で稼いだ利益に対するものとすると、どこの市町村に寄付するか決めるだけでも時間がかかる気がしますね。
○黒田社長
そうだね、少し様子見かな・・?