【第23回 賞与の支給月に月次損益が赤字にならない経費計上の方法って?】2017年11月01日
【登場人物】
黒田 健 …黒田工業㈱の社長。創業30年。建設業を営むベテラン社長。
白山 ひかる…白山運輸㈱の若手社長。創業3年目。運輸業を営む。
桃井 さくら…商工会議所の若手経営指導員
ボーナスを支給した月の業績が悪化してしまったと
話すひかる社長。
すると健さんが、賞与や退職金などを経費に反映させる
方法として「引当金」について解説します。
○黒田社長
ひかる社長、禁煙は続いているかい?
○白山社長
おはようございます、健さん。
禁煙は続いていますが、
先月また経理が遅れてしまって
まだ8月までしか数字が固まっていないんですよ。
○黒田社長
そりゃ遅いな~、8月はどうだったの?
○白山社長
8月は賞与があったので大赤字でした・・。
○桃井指導員
賞与の月は仕方ないですよね。
○黒田社長
NO、NO、賞与の額は毎月「引当金」として
経費計上しなきゃダメだよ!
○白山社長
「引当金」って何ですか?
○黒田社長
去年1年間の賞与の実績とか計画を見ながら、
それを12等分した金額を毎月計上するのよ。
○白山社長
そうなんですか~
そういえば昔、今期は調子いいぞと
思って喜んでいたら、
ボーナスの支払いで赤字になって
がっかりしたことがありましたよ。
○桃井指導員
得意先の倒産リスクを踏まえて、少しだけですが
経費にすることが認められている「貸倒引当金」
も有名ですよね。
○黒田社長
それとうちの会社では将来支払うことに
なる退職金を見積もって、決算で「引当金」
として経費に計上しているよ。
○白山社長
へえー、そんな方法があるんですか?
○黒田社長
但し、賞与も退職金も概算計上なので
会計上の経費になっても、税金の計算上は
経費には認められないけどな。
○桃井指導員
ひかるさん、賞与引当金の毎月計上なら
いつからでも出来るので、早速やってみ
たらどうですか?
○白山社長
はい、早速帰って計算してみます。
○黒田社長
先ずは月次が遅れないことが先だけどな!
○白山社長
さくらさん、そろそろ忘年会の日程決めましょう!
○黒田社長
そういうことは早いな。